サテー屋に学ぶ仕事の流儀

昨日の記事、「サテーにご用心」にメッセージをいただいた。

「70本は凄いですね。」
思わず笑ってしまったが
確かに焼き鳥70本を平らげる一家とは
一体どれだけ大食漢かと思われただろう(笑)

だがマレーシアのサテーは、日本の焼き鳥よりも小ぶりだ。
そして焼き鳥と言えばほぼ定番の相方、ビールはマレー系にはご法度。
従ってビールでお腹が膨れることもなく
黙々とサテーを食べるのみであるから
結構な本数を食べることが出来るのである。

私が食べたのは10本。
この10本が、その後10日間に渡る固太りの原因となり
私の愛するマレーネ(ルブタン)のご機嫌を損ねることになった。

 

サテーの屋台(注*ご贔屓の屋台とは別の屋台です)

 

サテーと言えば、クアラルンプール郊外のKajang(カジャン)地区が有名で
クアラルンプール市内にも、「サテーカジャン」を謳った店が数多くある。
だが我が家が贔屓にしているのは、家から車で10分ほどのところにある屋台だ。

私がマレーシアに来てから22年
未だにこの屋台を越えるサテーにお目にかかったことが無い。
有名なサテーカジャンも食べたことがあるが
断然こちらの屋台に軍配が上がる。

 

 

たかが屋台と侮るなかれ。
いつ行っても満員で、週末は焼き上がりを待つ人が長い列となる。
ラマダン明けのハリラヤの時期ともなれば
あらかじめ電話でオーダーをしておかなければ、
1時間以上は待つことを覚悟しなければならない。

ちなみにお値段は鶏肉のサテーが1本1リンギット(約27円)
牛肉は1本1.5リンギット(約40円)
日本円にすると激安だと思うが、これでもここ数年で
値段が倍に跳ね上がった。
他店と比べても、高めの値段設定である。

それでもお客さんが減らず、特に最近はSNSで紹介されることもあり
逆にお客さんが増える一方なのだ。
あまりにお客が増えたので、最近もうひとつ屋台を出して
フル操業している。

これほどの人気の秘密は何なのか。

 

①味が変わらないこと。
だいたい、ちょっと有名店になると味が落ちるものだが、
ここはいつ行っても味が安定しており、22年間味が落ちたことはない。
商品のクオリティ管理がしっかりしている。

 

②常にサテーで勝負。
サテーのバラエティは鶏肉、牛肉、羊、モツと色々焼いているが
とにかくサテー1品のみ。サテー専門屋台に徹している。
色気を出して、余計なサイドメニューなどは一切無し。
このおかげで、「サテーと言えばあそこ」と認識されるようになった。

③お金はかけるべきところにかける
ちょっと儲かると屋台ではなく、店舗にして
内装も小奇麗にして、となりがちだが
そこは潔くカット。
設備は屋台で充分。その分、サテーの素材には手を抜かず仕入れと仕込みをする。

 

④値上げをしても顧客を満足させる物を提供する
値段を上げると客離れが起きることを恐れて
お値段据え置き、大きさ縮小、というのはよくあるが
この屋台はそれが無い。

むしろ値上げをする。だが肉の大きさに変わりは無く
味も変わらない。
満足が得られれば、お客は他店より高くても、遠くからでも
わざわざ買いに来るのである。

 

まとめると商品が分かりやすく、ブレがなく
値段以上にお客を満足させること。

極めて当たり前だが、何の仕事でもブレが無いこと。
これが勝負の分かれ目になると思う。

マレーシア クアラルンプールより愛を込めて
Nana

 

 

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