体はひとつのユニットである

ハイヒールレッスンに素足のエクササイズは欠かせないが
私には大変苦手な素足のエクササイズがひとつある。
「拇趾球一点立ち」と言えば、Asami-Parisメソッドをご存知の方なら
ああ、あれね。とピンとくるはずだ。

 

簡単に言うと、前脚を作ると同時に後ろ足の踵を上げ
「拇趾球一点に体重を乗せて真っ直ぐ立つ」のだが
これが半端でなく難しいのだ。

 

2年前、初めてこのエクササイズをした時
師匠のお手本が楽々と「スッ」と立って見せたので
「では一緒にやってみましょう。」の声に何も考えずやってみたのだが

 

 

…上がらない

 

 

まず、踵が上がらない。
前脚とタイミングが合わない
踵を上げると、とたんにバランスが崩れる。
壁に手をついた状態でこれなのに、
更に、壁から手を離してピタッと止める。
更に更に、壁に手をつかず自分の軸で立って行う。
と、言った具合に難易度が上がっていく。

上がりません…っ!
引きつった声で訴えるも
「前脚を作ると同時に、腹筋をグッと引き上げて踵を上げます。」
涼しい声で言い放った師匠はというと
画面の中で、拇趾球一点のみで微動だにせず立っていた。

 

一体どういう筋肉をしているんですか…

 

思わず心の中で呟いた瞬間だった。

 

それ以来、このエクササイズに関しては一進一退。
全く自信がないまま、ほんの少しずつ進歩してきたと思う。

理論+感性xエネルギー=美 
先日、体の軸が通った瞬間のことを綴った。
体のパーツがあるべきポジションに収まった瞬間
カチッとパーツが嵌った感覚と共に、グッと腹筋が引きあがる。

 

ふと思いついて拇趾球立ちをしながら
上半身のポジションを注意深く調整してみた。

上半身を僅かに右に開き、そのまま左の肩を引く。
そして腹筋を引き上げると同時に前脚を作り、後ろ足の踵を上げて拇趾球で立つ

 

出来た!

 

今までの苦労は何だったのか!?と思うほど
楽に踵が上がった。
長年の課題が少しだけクリアになって、心が軽くなった瞬間であった。

 

体を真っ直ぐにしているつもりでも、歪んでいた。
腹筋を上げているつもりでも、上がっていなかった。
なるほど、体はひとつのユニットであるとはこのことか、と思った。
全てが正しいポジションにピタっと収まっていると
無理なく体が引き上げられ、バランスが取れるのだ。
すると、上から下までまっすぐ、エネルギーが通る。

 

 

出来ない、という事は決して悪い事ではない。
出来ないからこそ、出来た時の感覚が分かるのだ。
そして、一旦出来た感覚を掴めば
ブレた時にも、「何かがおかしい。」と気付きやすくなる。

 

ジムで筋トレをすることは大変素晴らしいと思う。
しかし、この感覚。体のパーツが嵌った時の
「カチッ」とか、「バチッ」とした感覚と
グッと芯が通った瞬間の感覚。
これはハイヒールレッスンでしか得られない。

だからこそ、女性にはハイヒールが必要だ。
繊細に体の感覚を研ぎ澄ませ、体を鍛えると同時に
美しい姿を作り出す。

 

 

どんなエクササイズやダイエットをしても結構。
だが女性には、総合的に自分を美しく鍛えるアイテムとして
ぜひハイヒールを取り入れていただきたいと思う。

 

 

 

マレーシア クアラルンプールより愛を込めて
Nana

 

 

 

 

 

 

 

 

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