高価なドレスを纏わずとも

珍しく仕事帰りに映画を観に行った。

映画が始まるまで少し時間があったので
今年オープンしたFour Seasons Hotelに行き
ラウンジでお茶をした。

映画の開始時間が近くなり
移動するためにラウンジを出たところで
一人の美しいマダムとすれ違った。

その方はマレーシア人なのか
それとも近隣の外国からいらしたのか。
アジア人であることは間違いない。

背が高く、お召し物は胸元と背中が大きく開いた黒いドレス。
足元はアンクルストラップ付きのピンヒール。
高さは10cmだろう。
どちらも上質な物であるのが分かる。
全身黒の装いに、オリエンタルなオレンジレッドのクラッチバックが映えて
とてもエキゾチックな美しさであった。

私が思わずその方に目を奪われたのは
その方が大人の女性のゴージャスさとセクシーさを
余すことなく表現されていたからである。

年齢は恐らく私と同じくらいか、少し上だろう。
大胆に見せている背中は余分な脂肪が無く
非常に美しい背中であった。
背中は誤魔化しがきかないパーツであり
その部分が美しいということは、ご自分の身体のメンテナンスに
相当気を使っていらっしゃると思われる。

美しい背中は、大きく開いた胸元以上にセクシーだった。

それほど私を惹き付けた美しきマダム。
だが、思わず「ああ、惜しい!」と心の中で
嘆いてしまったことがある。

それは立ち姿と歩き方であった。

立っている時に膝の間が大きく開いたままであり
歩くとガツガツと大きな足音が響く。
とてもお美しく、成熟したゴージャスさを醸し出されていらっしゃるだけに
その歩きだけがとても残念であった。

もしもあのマダムがエレガンスな歩きをされていたら
マダムのオーラは誰もが圧倒されるものになっていただろうに。
どんなに高価で上質な物を纏っても
身のこなし、立ち方、歩き方が雑では
エレガンスは消えてしまう。

歩き方がどれほどの影響力を持つか
まさに、目の前で証明されてしまったのである。

私は、身に付けていた物どれ一つをとっても
あのマダムには遠く及ばない。
だが、たったひとつだけ、マダムがお持ちでないものを持っている。

それは ハイヒールで美しく歩くこと。

高価なドレスを纏わずとも
それ以上に自分をエレガンスにしてくれるもの
それが、ハイヒールで美しく歩くことなのである。

しかも、ハイヒールで美しく歩くことは
特別な人でなくても、誰でも身に付けられる。
正しい方法を、正しく伝えられる人から学び
コツコツ努力すれば、必ず。

自分の身体ひとつと、ハイヒール一足で
周りの女性とは圧倒的なまでに差をつけることが出来るのだから
これを知らないのは、女性としての人生の損である。

嘘だと思われる方は、街を行く女性の歩きを
注意して観察してみるといい。
見事なまでに、美しく歩いている女性がいないのに
きっと驚かれるだろう。
その中で、もしも貴女がハイヒールで美しく歩いていたら。

ほんの少しだけ想像力を働かせてみていただきたい。

美しいハイヒールで 美しく歩くこと
それは何よりも、あなたの美しさを揺るぎないものにする。

マレーシア クアラルンプールより愛を込めて
Nana

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