扉を開けろ

誰と出会うかで人生が変わる。
それと同じくらい、どのような本を手にするかで人生が変わる。

人との出会いがご縁であるように
本との出会いもまた、ひとつのご縁である。



表紙を開いて読み始めた時から、引きずり込まれるように読み進み
一気に読み終わった本。

扉を開けろ 小西忠禮の突破力




1967年 単身パリに渡り、ホテルリッツ初の日本人料理人となり
ココ・シャネルの最後の晩餐を作った料理人。
ホテルリッツ後も欧州の超一流ホテルで料理人として活躍し
日本でも輝かしい実績を残したが、
還暦を期に「これからは世の中に恩返しをする番」と引退し、
幼稚園の理事長に転身した。

「人生の扉で簡単に開くものは無い。
もし簡単に開くとしたら、それはあなたを成長させる節目の扉ではない。」

その言葉どおり、不可能だと思えるほどの重い扉を
いくつも開いてきた小西氏。
その生き様、言葉に、頭を殴られたような衝撃を受けた。




まだ日本人の海外渡航そのものが、非常に困難だった時代。
これからは世界だ。という信念のもと
文字通り身を粉にして働き、貯めたお金で片道航路の切符を買い
400ドルの資金だけを手に、単身パリに乗り込んだ。
夢は ホテルリッツの料理人になること。

フランス語は全く話せず、仕事も無く
市場で物乞いをし、落ちている食べ物を拾っては飢えをしのぐ日々。
ある日思い切って、いつも前を通るビストロの美しいマダムに
仕事を探していると話しかけた。
最初は冷たく断られたが、粘り強く通い続け
とうとうビストロで職を得る。

ビストロで働きながらも、リッツで働くという夢は決して諦めず
1年半リッツに通い続け、遂に日本人として初めて
ホテルリッツの料理人として就職した。




彼が20代の頃作ったという、自分を戒める十の原理原則がある
1.人生に近道はない
2.手繰り寄せる行動を取る
3.どんな時も前を向く行動力を持つ
4.全力で取り組む
5.何をやるにも舞台は世界だ
6.凡時徹底
7.とことん考えて、天地自然の理に従う
8.本物を見続ける
9.損得ではなく、常に善意生きる
10.必ず世のため人の為に生きる

それぞれどんなものか、興味がある方はぜひ本書をお読みいただきたい。




実はこの本を読み始めてすぐ、我が師匠がホテルリッツのお写真と共に
こちらのBlogを綴られていた。

仕事とは何であるか

あまりの偶然に、思わず笑みが零れてしまったのだが
実は我が師匠が常々口にされていることも
小西氏の十の原理原則とピタリと当てはまる。
そして、先日セミナーをご一緒させていただいた
Maglieさんが仰っていらしたこともまた、同じことであった。




一流とは、仕事とは何であるか。
仕事とは信念であると思う。
その信念は己の欲の為ではなく、必要としてくださる人のため
自分が何が出来るのか。何をその人にして差し上げたいか。
その信念をあるひとつの職種に落とし込んでいったものが仕事であり
落とし込み続けた行動が結果となり、結果の積み重ねが生き様となる。

私も、私を必要としてくださる方のために
全力で仕事をしてゆきたい。


久しぶりにエネルギーに満ちた本に出会い
幸せな数日であった。

マレーシア クアラルンプールより愛を込めて
Nana

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