垣間見る未来の姿

ハイヒールコーチになって良かったと思うこと。

それは、クライアントから体重が減ったとか
歩く時にカツカツという靴音がしなくなってきたとか
嬉しいお話を聞かせていただくこと。

ハイヒールの正しい歩き方をトレーニングすれば
身体は必ず結果を出してくれる。
数字が示すハイヒールの恩恵で綴ったように
絶対的に客観的な数値として現れる恩恵である。

だが実は、それ以上に嬉しく、鳥肌が立つような感動を覚える一瞬がある。

東京で対面レッスンを行った時のこと。
最後に仕上げとして、クライアントお一人で一往復歩いていただいた。
もちろん、まだまだ初心者であり
歩き方としてはぎこちないことを承知の上でだが。

頭を誇り高く上げて、ゆったりと 自信を持って
バランスを崩しそうになっても、決して顔に出さず
平然と壁に手を付いて、続けてください。

今日一番の美しい歩きをなさってください。

そうお話しして、まず私が歩き
それを受ける形で、クライアントに歩いていただいた。

一歩、二歩、最初は恐る恐る足を運んでいた彼女が
ある瞬間、ぐっと前を見据えた時。
その瞬間に彼女から醸し出されたオーラは、紛れも無く
自らの力で立ち、人生を歩んでゆく
自立した女性のオーラだった。

鳥肌が立った。

一往復歩き終え、こちらを振り向いた彼女の表情は
ほんの1分前とは、全く違った自信を湛えていた。

実はこの時、見学者がいらっしゃったのだが
彼女が歩き終えた時、誰からともなく拍手が起こった。
それほど、見ている人の感動を呼ぶほど
彼女から放たれるオーラは、先ほどとは異なっていたのだ。

レッスンを重ねていく中で、ある時
クライアントの持つ雰囲気が、がらりと変わる瞬間がある。

それはまるで、厚い雲に覆われていた空から
黄金色の光が さっと差し込むのにも似て
「来た!」と私の中で何かが叫び、ぞくりと鳥肌が立つ。

ある方は芯の強さ、ある方は限りない温かさ。
人によって醸し出されるものは全く異なるが
その瞬間を眼にするたび
これがクライアントの本来の姿であり
今までずっと埋もれていた姿なのだと確信する。

クライアントご自身もまだ見たことが無い
未来の姿を一番に見られること。
これが、ハイヒールコーチになって良かったと
心から喜びを感じる事である。

因みに、先に綴ったクライアントは
ご両親と同居なさっていたのだが
対面レッスン後 ひと月あまりで、
ご実家から独立され 一人暮らしを始められた。

有り得ないほどトントン拍子に、理想的な物件が見つかり
あっという間に実現した独立であった。

レッスンで一瞬見せた、「自立した女性のオーラ」は
紛れも無く、彼女本来の姿だったのだ。
人は、本来の姿で生き始めた時
周りの現実も、その姿に相応しい環境となってゆく。

数字では表すことが出来ず、非常に直感的なのだが
これもまた、ハイヒールの恩恵である。

マレーシア クアラルンプールより愛を込めて
Nana

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