オペラ座の怪人とハイヒール

6月の終わりにミュージカル「The Phantom of the Opera(オペラ座の怪人)」を観た。

残念ながら、マレーシアで国際的な舞台が鑑賞できる機会はまだまだ少ない。
私が移住した22年前は、コンサートホールも無かったのだから
それから比べると、小規模ながら国立劇場や
クラシックのコンサートホールが出来た今は、随分進歩したと言える。

 

マレーシアで「The Phantom of the Opera」が観られるなど
観劇好きには夢のようであり
絶対にこのチャンスを逃してはならぬ!と、意気込んでチケットを取った。
2月にチケットを取った直後にインターネットがダウンし
数週間不通となった。
ネットが復旧した頃には、ほぼソールドアウトになっていたので
本当に滑り込みでチケットが取れてラッキーであった。

 

何を隠そう、私はミュージカルの中で
「The Phantom of the Opera」が一番好きだ。
どのくらい好きかというと、Phantomのテーマ曲のイントロを聴くだけで
興奮し血が沸き立つほど。

Phantom of the Operaの初演は1986年。
そう、Phantomの「あの」テーマ曲も
私が偏愛する「80’s British Rock」のエッセンスがたっぷりと盛られている。
リズムボックスの使い方だの
ドラマチックにかき鳴らされるギターサウンドだの
もうこの1曲だけで、「降参!」なのである。

 

 

このように大好きすぎるミュージカルだから、気合を入れて
絶対12センチのルブタンを履いて観に行こうと決心していた。

 

 

舞台はとても素晴らしく
Phantomがテーマ曲に乗ってヒロインを地下の隠れ家に誘う場面では
興奮して鼻血が出そうだったし(笑)
ラストではボロボロと泣き、泣きすぎて
マスカラが落ちないかとヒヤヒヤしたほどだ。

 

会場は国立劇場であったので、ドレスコードがあり
ジーンズやTシャツで入場できない。

特に夜の部は華やかにドレスアップした女性達が多く
そういった装いの方はほぼ、ハイヒールを履いている。
(さすがにルブタンの12cmの方はいなかったが)

南国のため、昼間は風通しの良い服とサンダルが多い国だが
夜の華やかな装いにおけるハイヒール率は、日本より断然高いのだ。

 

この日も、レッドカーペットが敷かれた劇場の階段で、
中華系の若いお嬢さん方が写真を撮られていた。
皆さん華やかなミニスカートに細いハイヒール。
スタイルも良く、綺麗なお嬢さん方であった。

ところが、だ。

交代で写真を撮るために、階段を下りてきたお嬢さんの姿に
私は思わず目が点になった。

両膝が思いっきり開いて「ガニ股」になってしまっていたのだ。
パッカ~ン!と擬音がしそうな、見事なガニ股に
『お嬢さん、膝! 膝!』
と、心の中で叫んだのは言うまでも無い。

 

どんなに美しく装いを凝らしても
どんな美人であっても
歩き方一つで一瞬にして全てが台無しになる。
これを目の当たりにし
その場でハイヒールレッスンを開始したくなった夜だった。

 

 

クアラルンプールより愛を込めて
Nana

 

 

 

 

 

 

 

 

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